自動車下回りの錆はどこまで直せる?修理と予防

愛車の下回りに錆(サビ)を見つけて、ふと「これって直せるの?」「放っておいて大丈夫?」と不安になったことはありませんか?

自動車の下回りの錆は、放置すると車検に通らなくなったり、最悪の場合はフレームに穴が空いて走行不能になることもあります。
この記事では、多くの人が実践している修理と予防の方法を交えながら、どこまで修理できるのかを解説します。

自動車下回りの錆はなぜ起きるのか?

● 原因:塩分(凍結防止剤・海風)
積雪地域では、道路にまかれる凍結防止剤(塩カル)が錆の大敵になります。 海沿いの地域でも、潮風に含まれる塩分が車体下部に付着して錆を進行させます。

● 原因:湿気・水たまりの走行
雨の日の走行後に車体下部が濡れたまま乾燥しないと、湿気によって錆が広がります。

● 原因:もともとの防錆処理の弱さ
新車でも、軽自動車や一部の国産車では防錆処理が不十分なことがあり、地域や使い方によって早く錆が出ることもあります。

自動車下回りの錆はどこまで修理できる?

軽度(表面の赤錆):簡易処理で対応可能
・錆転換剤や防錆スプレーで処理
・シャーシブラックでコーティング

中度(うっすら穴が開く、錆が浸食している):整備工場での処置が必要
・パーツの一部交換(マフラーパイプ、ブラケットなど)

重度(フレームや足回り部品が腐食している):溶接や大掛かりな修理、または廃車判断も
・フレーム溶接+部品交換
・車検に通らず、買い替えを勧められることも

修理と予防

■ 錆び始めた部分には「錆転換剤+シャーシブラック」
軽度な錆を見つけたら、早めの処理が重要です。転換剤で錆を黒錆に変え、シャーシブラックで覆うことで進行を抑えます。

■ 【車検対策】錆びたブラケット部品だけを交換
フレームが無事でも、ステーやブラケットに錆が集中するケースもあります。
溶接をせず部品交換だけで済むため、車検にも対応できます。

■ 【予防】塩カル地域では「冬前&春先の高圧洗浄」
冬の前と雪解け後に高圧洗浄を行うことで、錆の原因を取り除けます。
下回り専用ノズルがある洗車場を活用すると効果的です。

錆による車検と対処

整備士の視点では、「安全性に関わる部位かどうか」が車検の合否を分けます。

下回りの錆は“放置しない”ことが何よりの対策

・錆は初期段階なら安く・簡単に抑えられる
・雪・海・湿気の多い地域では定期的な予防が必須
・気になったらまず高圧洗浄、または錆転換処理を
・中度以上なら整備工場での診断が安心


大切な愛車を長く乗り続けるために、下回りの“見えない錆”に気をつけましょう。

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